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火災防ぎょ

警防活動時等における安全管理

※警防活動とは、災害が起きたとき現場にかけつけ消火、救助、水害などの活動をする事です。

※警防調査とは、地域の地理や消防水利、建物の状況等の調査や火災防ぎょ訓練等を行い、各種災害に備えます。

1 安全管理の基本

(1) 認識を持って、いかなる場合も安全行動に徹しなければならない。

(2) 安全確保の第一歩は服装に始まる。常に完全な着装を心がける。

(3) 指揮監督的立場にある役員は、常に団員の行動の安全確保に努めなければならない。

(4) 団員は連絡を密にし、相互の安全の確保に努めなければならない。

2 事前対策

(1) 災害現場活動を的確に遂行するため、日頃から厳正な規律及び健康の保持、気力・体力の錬成に努める。

(2) 普段から食事、睡眠等に留意して体調管理に努める。

(3) 装備資機材を安全に使用するため、使用方法に習熟しておくとともに常に点検を励行する。

(4) 現場での安全行動を確保するため、警防調査を積極的に行い、警防活動の障害等の実態を把握し、その周知を図る。

(5) 警防活動を有効かつ安全に行うため、常にチームワークの保持に努める。

(6) 警防活動における危険を回避するため、訓練等を通して日頃から安全教育を行う。

3 事後対策

(1) 使用後の装備資機材は、再出動に備え必ず事後点検を励行する。

(2) 警防活動終了後は、必ず当該活動について記録し、安全管理面から検討を行い、以後の災害現場活動に活用する。

(3) 事故事例はかけがえのない教訓である。内容を詳細に検証して対応策を見出し、行動の指針として活かす。

4 行動原則

指揮者

(1) 指揮者は、旺盛な責任感と確固たる信念を持って、自隊を統率する。

(2) 指揮者は、常に団員の技量・体力を把握しておくとともに、団員の健康状態についても十分把握する。

(3) 指揮者は、積極的に上級指揮者の指揮下に入り、自隊の行動指示を受けるとともに、状況を的確に把握して、自隊の行動の安全確保措置を速やかに決定し、その内容を明確に毅然として団員に指示する。

(4) 指揮者は、他隊または全体の行動を十分に把握し、一体となった部隊活動を行うよう努める。

(5) 指揮者は、状況が急変した場合、状況に応じてた判断を下し、速やかに団員の安全確保のため、必要な指示を与える。

団 員

(1) 団員は、旺盛な士気により、常に任務を完遂する気慨を保持する。

(2) 団員は、指揮者の指示・命令を遵守する。

(3) 団員は、常に災害現場における自らの安全の確保に努める。相互の連絡を密にし、チームワークの保持に努める。

(4) 団員は、災害現場の状況が急変した場合等、指揮者の状況判断に必要な情報を直ちに報告する。

(5) 団員は、自己の行動内容及びその結果について随時指揮者に報告する。

5 熱中症対策

(1) 平素からこまめな水分摂取に配慮し、急な災害出場にも対応できる準備をする。

(2) 災害現場においてもこまめな水分摂取ができるように、必要に応じて補給隊を配備するなど体制の整備を図る。

(3) 活動が長期に渡る場合は、塩分の摂取にも配慮する。

(4) 夏季や長時間の活動時には、体調の異変を感じる前に、防火衣の中に水を流し込むなど身体の冷却を図る。

(5) 必要に応じて休息をとるなどして、安全な場所で防火衣の前面開放や防火帽の離脱を行い、防火衣内等に蓄積された熱を外気に放出させ、身体を冷却する。

火災の種別

火災は、次の種別に区分される。

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この場合において、火災の種別が2以上複合するときは、焼き損害額の大なるものの種別による。

(1) 建物火災  建物又はその収容物が焼損した火災をいう。

(2) 林野火災  森林・原野又は牧野が焼損した火災をいう。

(3) 車両火災  原動機によって運行することができる車両及び被けん引車又はこれらの積載物が焼損した火災をいう。

(4) 船舶火災  船舶又はその積載物が焼損した火災をいう。

(5) 航空機火災  航空機又はその積載物が焼損した火災をいう。

(6) その他火災  1~5に含まれない火災をいう。

(7) 爆 発  人の意図に反して発生し又は拡大した爆発現象をいう。

建物火災

水利部署※出場から引き揚げまでは総論を参照

水利誘導時

(1) 水利へ車両を誘導するときは、水利の位置及び停車位置を明確に示すとともに、ホース等の障害物を排除して行う。

(2) 車両誘導は、機関員から視認できる位置で行う。

■ヒヤリハット
車両の誘導時、路上に延長されていたホースにつまずき、足首を捻挫した。

吸管操作時

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(1) 水利部署時は、給水活動、ホース延長、資機材搬送等の行動が競合し、衝突する危険があるので、他の隊員の行動に注意する。

(2) 吸管を伸長するときは、車両の吸管止め金具で指をはさまないよう注意する。

(3) 吸管、吸管ロープにつまずかないよう注意するとともに、通行人等との接触に注意する。

(4) 特に夜間、消火栓及び防火水槽に部署し、蓋を開放するときは、つまずかないよう注意するとともに、防火水槽等への転落を防止する。

■ヒヤリハット
夜間、防火水槽へ吸管を投入する時、その蓋につまずき転倒し、ひざを打撲した。

消火栓使用時

水利危険

(1) 消火栓の蓋を開けるときは、安定した姿勢で行い、消火栓鍵を挿入して急激に持ち上げないようにする。

(2) 消火栓の蓋は、転落防止のため吸管伸長後に開け、それを移動するときは、障害とならない位置に置く。

(3) 消火栓の蓋を開けるときは、手足をはさまれないよう注意する。

(4) 消火栓のスピンドルを開放するとき、急激に水が噴き出す場合があるので、徐々に回す。

(5) スタンドパイプを使用する際は、スピンドルを開放する前に、吐水口に結合していることを十分に確認する。

(6) 消火栓の蓋は、はずみで閉じる場合があるので、スピンドルドライバーは、吸管を離脱するまで抜かないようにする。

(7) 吸管結合後は、ロープ展張、注意標識板の掲示、照明器具等により転落防止措置をとる。

(8) 作業中は、安全管理のため、消火栓付近に人員を配置するか立入禁止区域とする。

■ヒヤリハット

[1] 消火栓の蓋を開ける時、無理な姿勢で開けたため、腰椎を負傷した。

[2] スタンドパイプが結合していなかったため、水圧でスタンドパイプが飛び、頭部を負傷した。

防火水槽使用時

防火水槽

(1) 防火水槽の蓋の取手が腐触等により損傷している場合があるので注意する。

(2) 防火水槽の蓋は2名以上で呼吸を合わせ、腰を十分に落として持ち上げ、水平に移動させ安全な位置におく。

(3) 防火水槽の蓋を持ち上げるときまたは降ろすときは、手足をはさまれないよう注意する。

(4) 吸管投入後は、ロープ展張、注意標識板の掲示、照明器具等により防火水槽への転落防止措置をとる。

■ヒヤリハット
防火水槽の蓋を降ろす時、足の指をはさまれ負傷した。

河川等自然水利使用時

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(1) 柵越しの吸管投入は、はしご等を活用し、不安定な踏み台を利用しないようにする。

(2) 河川に吸管を投入するときは、流水の速さと深さに注意し、必要以上に河川に足を踏み入れないようにする。

(3) 転落のおそれのある河川等に吸管を投入するときは、支持物に身体を固定するか確保を受ける等転落防止措置を講じる。

■ヒヤリハット
河川に吸管を投入し、水の中でストレーナ部を固定中、河川の深み部分に落ちた。

交通頻繁な道路上に水利部署時

狭隘な部署

(1) 交通頻繁な道路上に水利部署するときは、進行方向に向かって、車両と路肩間に水利が位置するよう停車し、反対車線での作業は控える。

(2) 交通監視員を配置し、反射チョッキなどを着用し、誘導灯や警笛等を用いて交通の監視を行う。

(3) 昼間であっても、できるだけ前照灯や作業灯を点灯し、一般車両に注意を喚起する。

■ヒヤリハット
センターライン寄りの消火栓に水利部署、反対車線で吸水活動をしていて、機関員が通行車両に接触し腰部を負傷した。

夜間の水利部署時

前照灯、作業灯、携帯用照明器具を有効に活用して明るく照らし、周囲の状況や足元を確認し行動する。

■ヒヤリハット
夜間、消火栓から吸水準備中、誤ってくぼみに足を突っ込み、転倒負傷した。

ホース延長

ホース延長

(1) ホースは、無理な本数の搬送は行わず、必ずホースの結合金具または金具近くを確実に保持し、周囲や前方の障害に注意して延長する。

(2) ホースを延長するときは、側方の張り出し物に注意するとともに、架ていされているはしご等に引っかけないようにする。

(3) ホースの屈曲、もつれ等に注意する。

(4) 狭あいな道路、交差点などでホースを延長するときは、通行人や車両等との接触に注意する。

(5) ホースは必ず広い場所で延長してから、路地等へ引き込むようにする。

(6) ホースは原則として屋外で展張して屋内に引き込む。また、屋内で延長するときは、足元を確認するとともに、家具等への引っかけ及び落下物等に注意する。

(7) 塀等を乗り越えて延長するときは、塀等の強度を確認するとともにはしご等を利用する。

(8) ホースブリッジを使用するときは、監視員を配置する。

ホース延長する場合、結合確認を忘れずに!

■ヒヤリハット

[1] ホースカーでホース延長中、後方の操作員がホースカーから落下した結合金具につまずき転倒。

[2] 手びろめでホースを搬送する時、ホース金具を確実に保持しなかったため、金具で胸を打ち負傷。

[3] 路地で手びろめによりホースを延長中、張り出し物に激突して顔面を負傷した。

放水活動

送 水 時
結合確認

(1) 機関員は、放水位置、ホース本数を確認して送水圧力に注意するとともに、送水中は常に計器類を監視する。

(2) ホースの跳ね上がりを防ぐため、放口コックはゆっくり開放する。また、送水圧力の急激な上昇により、結合部が離脱することがあるため、送水圧力は徐々に上げる。

(3) 予備送水は、筒先位置が確認できる場合とし、いつでも停水できる態勢で送水する。

(4) 筒先部署までに時間を要する場合又は筒先位置が確認できないときは、「放水始め」の伝令を待って送水する。

(5) ホースと放水口や筒先との結合は確実に行い、結合状態を確認する。

■ヒヤリハット
ホースの延長中に送水したため、ホースの金具が跳ね上がり、あごを負傷した。

放 水 活 動 時

モルタル壁体やパラペット等は、火災初期から中期でも倒壊危険があるので注意する。モルタル壁に亀裂やふくらみが生じた場合は、はく離、落下等の危険に注意する。

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(1) 筒先を移動するときは、周囲の障害物、落下物等に注意する。

(2) 筒先員は、放水の有無にかかわらず筒先を確実に保持し、特にノズルの開閉時は放水圧力による反動力が大きいので注意する。

(3) 濃煙等で足元が見えない場所においては、照明器具等を有効に活用する。

(4) 建物内部が燃焼しているときは、窓付ルームクーラー、看板等が落下するおそれがあるので、ルームクーラー等の真下での放水は避ける。

(5) 建物の燃焼状況、壁体等の受熱状況、焼損程度等を観察し、家屋、壁体の倒壊、屋根の落下、床の踏抜き等の危険を考慮し、活動隊員の安全確保を図れる場所を筒先部署位置として選定する。

(6) 延焼建物に隣接する耐火建物の場合は、化粧モルタル、タイル仕上げの壁体は、加熱によってはく離、落下するので注意する。

(7) 建物の老朽度、主要構造物の延焼程度、床面への瓦等落下物の堆積量、含水量及びほぞの噛み具合等を確認し、建物の倒壊や床の落下危険等の徴候を察知する。

(8) 筒先の開閉は徐々に行い、反動力に耐えられるように前傾姿勢をとる。筒先の保持は、可能なかぎり2人以上で担当し安全を確保する。直近の壁体等に放水するときは、反動力が増加するので、筒先を確実に保持するとともに、足場を安定させる。

(9) 高圧注水で反動力に耐えられないときは、壁体等の工作物で身体を確保したり噴霧注水とする。やむを得ないときは筒先を閉じ、機関員に伝え圧力を下げさせる。

(10)熱せられた壁体やシャッターに注水した水が、熱気、熱湯となりはね返る危険があるため、注水時は防火帽の顔面保護版等を降ろして活動する。

(11)放水中は、足元が濡れ滑りやすいので注意する。

(12)焼き状況から判断して瓦、壁体、窓等が落下、倒壊の危険がある場合は、周囲の安全を確認してから棒状注水やとび口等で落下、倒壊させて危険を排除する。

(13)付近に送電中の電線や配線等がある場合は、感電の危険があるので、安全距離を保って放水する。

(14)柱、梁等に鉄骨材を使用している建物は、熱に弱く変形座屈するので注意する。

(15)倉庫や工場等の収容物の集積場所では、荷崩れが発生しやすいので、安全距離をとる。

■ヒヤリハット
現着し火点直近で放水しようとした時、高い圧力で水が来た為、その反動で筒先が顔面を直撃しそうになった。

破壊作業

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(1) 破壊活動は素手で行うと危険を伴うので、必ず防火手袋等を着用し、保護具や必要な資機材を有効に活用する。

(2) 破壊活動を行うときは、正面及び下方を避けて位置し、防火帽のシールド、保護メガネ、防火帽のしころ等を活用して破片の飛散及び落下物による危険の防止に努める。

(3) 破壊器具(大ハンマー、オノ、とび口等)を使用するときは、周囲の安全を確認してから行う。

(4) ドア、窓等を破壊するときは、急激な火煙の噴き出しが考えられるので、必ず姿勢を低くして注水態勢を整えるとともに、側面に位置して必要最小限の範囲の破壊にとどめる。また必要に応じて、地上にも援護注水できる隊員を配置する。

(5) 破壊活動を行うときは、破壊衝撃による反動力でバランスを崩しやすいので、身体や足場の安定を図り、無理な体形動作をとらない。

(6) ガラスを破壊するときは、ガラスの重量及び厚さを考慮して窓枞の上部角から行い、また破片はできるだけ室内に落とすよう注意する。窓枞に残存するガラス破片を完全に除去する。

(7) トタン板を剥がすときは、上部から順次行い、剥がしたトタン板は、切創等に注意して、とび口等の資機材で処理する。

(8) 延焼建物のシャッターを破壊するときは、火煙の噴き出しが考えられるので、シャッターの下部を切断するとともに、必ず注水態勢を整えておく。

(9) 高所で破壊を行うときは、命綱で身体を確保する。破壊物は落下させない措置をとり、落下危険範囲には表示テープ等で明示し、他の隊員等の進入を規制する。

(10)開口部を設定する場合は、内部進入している隊と連絡をとってから行う。

■ヒヤリハット
積載はしごを使用し登はん中、はしごの確保者と連絡をとらず、2階の窓ガラスを破壊したためガラスの破片が確保者の手に落下し負傷した。

残火処理

(1) 疲労等により注意心が散漫になるため、適宜交替や作業分担を行って、疲労の軽減を図り注意力の持続を図る。

(2) 木造建物等の上下階で作業する場合は、原則として上下で同時に活動しない。

(3) 屋根等の高所で活動するときは、下方及びその周辺の活動を規制する。

(4) 燃焼状況によって、建築物がもろくなっている場合があるので、細心の注意をはらう。

(5) 瓦等を排除する場合は、活動隊に周知するとともに、一時退避させてから実施する。

(6) 屋内で作業する場合は、上階部分の崩落や床の抜け落ち、釘等による踏み抜きに十分注意する。また、焼け落ちた電線及び電気コードは感電の恐れがあるので触れないようにする。

■ヒヤリハット

[1] 残火処理中、火元建物の外壁を破壊するため、外壁の正面でとび口を使用して壁体の一部を引いたところ、突然モルタル壁が崩れ、防火帽にあたり、頸部を負傷した。

[2] 残火処理中に隊員2名で建物内へ進入中、水の重み等により2階部分が崩れ落ちて崩落に巻き込まれそうになった。

林野火災

林野火災に出動する隊は、通常活動と比較して疲労が蓄積するため、水筒や塩分補助食等を持参し、適宜水分補給等を行う。

進入活動

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(1) 山の急斜面を延焼中の場合や強風等で急速に延焼拡大中の場合は、非常に危険なので、上方または風下側に部署せず、燃えた跡地や防火帯、大規模な空地等から監視する。

(2) 延焼が2 方向に分かれたときは、その間は火災にきょう撃されて極めて危険な状況に陥るので進入しない。

(3) 気象条件の変化により延焼状況が急変する場合があるので、活動中、休憩中を問わず、監視員を置き、常に延焼状況の把握に努めるとともに、必ず退路を確保する。

(4) 単独行動は極めて危険であるので行わない。必ず複数の隊員で相互に声をかけ合い、その声が聞こえる範囲内で行動する。

(5) しの、しだ、かや等の原野、切り落とした下枝を放置した山林は、急速に延焼が拡大する危険があるので進入しないようにする。やむを得ず進入するときは、必ず退路を確保する。

(6) 進入はできる限り焼け跡や稜線を選び、谷間には進入しないようにする。

(7) 進入路のはっきりしない山林は、布切れを枝に結ぶ、立木の皮をはぐ、枝を切って立てるなど目印をつけて退路を確保して進入する。

(8) 傾斜地では、落石、焼き物の落下、飛火の危険があるので、燃えている真下から進入しないようにする。

(9) 樹木の枝、切り株等の突出物が多いので、つまづき、すべり、転倒、踏み抜き等に注意する。

■事故事例
火勢も弱く安全と判断して出発し、火点から上方約50m地点に部署したところ、風向きが急変して斜面に沿って延焼拡大したため、山腹を横切るように焼け跡めがけて退避したが逃げきれず、16人が死傷した。

消化活動

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(1) 夜間の火災は、危険が非常に大きいので原則として活動しない。やむを得ず活動する場合は、照明器具等を活用し、安全管理に十分配慮する。

(2) 背負い式水のう(可搬式散水装置)で消火するときは、延焼や飛火等により退路を断たれる危険があるので、周囲の下草等に予備注水しながら行動する。

(3) 傾斜地上方でホース延長により注水を行うときは、火煙、気象等の状況を考慮し、安全を確認してから行う。

(4) 火たたきによる消火は、無造作に行うと周囲に火の粉が飛散し、火災を拡大させ、退路を断たれるおそれがあるため、未燃部から延焼してくる火災に向かって行う。

(5) 覆土の下の火災は容易に消火されず、再燃することがあるので注意する。

(6) 迎え火による消火は、延焼拡大の危険性が高いので、地形、山林の状況、気象条件等を考慮して慎重に行う。

(7) 煙に包まれたときは、あわてることなく新鮮な冷たい風が吹いてくる方向に避難する。

(8) 火に包まれたときは、煙や熱気を吸わないようにするとともに、姿勢を低くしてくぼ地などで身を守り、周囲に注意して脱出する。

車両火災(トンネル火災を除く。)

1 共通事項

車両火災

(1) 車両火災は、隊員と他の通行車両との接触や積載危険物等の流出、爆発による危険があるため、指揮者は速やかに隊員に対して具体的な注意や指示を行うとともに、交通の遮断措置をとる。

(2) 車両火災は、事故の衝撃等で燃料・積載危険物等の流出・引火爆発あるいは有害ガス等の発生が予想されるので、隊員は積載物品を確認するとともに慎重に行動する。

(3) 放置車両等の火災の場合、廃棄物などが大量に積載されている場合があるので、ドアの開放時等に積載物の落下に気をつける。

(4) 交通規制を行うときは、蛍光チョッキを着用して赤旗や誘導灯(赤灯付懐中電灯)等を活用し、他の通行車両に注意を喚起する。

(5) 車線を限定して車両を通行させるときは、前・後方等に監視員を配置する。

(6) 車両火災の現場は、事故車両からオイル等が流出し滑りやすくなっているので、転倒に気をつける。

(7) 夜間は足元等が暗いうえに、現場は輻輳しているので、十分周囲を明るく照らす。

2 破壊・進入活動

(1)共通事項
フロントガラス破壊

(1) フロントガラス等を破壊するときは、ガラス破片の飛散による受傷を防止するため、手袋の着用、顔面、身体の保護を行い必要以外の隊員を近づけない。

(2) フロントガラス等を破壊するときは、斧、とび口等を使用し、正面に位置して作業をしない。

(3) 転覆車両はバランスが不安定であり、ずり落ちや転倒のおそれがあるので注意する。

(4) トラック等は荷崩れのおそれがあるので注意する。

(2)軌道敷内の活動

(1) 通電架線が火災の熱で切れ、垂れ下がっていることがあるので、感電に十分注意する。

(2) 軌道敷内では、枕木・砕石等でバランスを崩しやすいのでつまずきや足首の捻挫等に注意する。

(3) 土手や高架上で活動するときは、転落防止に配意する。

(4) 列車内へ進入するにあたっては、むやみに窓ガラスを破壊せず、ドアの非常開放用コックを作動させてドアを開放する。

3 放水活動

トラック火災

(1) トラック等のタイヤが炎上しているときは、車両が傾きいて荷崩れのおそれがあるので注意する。

(2) 燃料タンク、積載危険物等の引火爆発が予想されるときは、遮へい物を利用した泡消火活動を行う。

(3) ハイブリッド車及び電気自動車に放水する場合は、尐量の放水の場合感電のおそれがあるので、必要に応じて絶縁防護具などを活用する。

(4) 水素を燃料とした燃料電池自動車への放水の場合、水素への引火に備えて車両から距離をとり消火活動を行うこと。

(5) 水素を燃料とした燃料電池自動車で、水素に引火した場合、火炎を完全に消火してしまうと、未燃水素が周辺に滞留してしまい二次爆発の危険があるので、周辺への延焼阻止に努めて、水素の火炎が自然におさまるのを待つ。

(6) ホース延長するときは、交通ひん繁な道路の横断を避け、万一横断させるときは、ホースブリッジを活用する。

救助活動

(1) 救出するときは、窓ガラスの破片を除去したり、車両の切断部の突起部を折り曲げる。

(2) 要救助者を搬送するときは、他の通行車両に注意し、担架等を使用し複数の隊員で搬送するようにする。