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訓練計画の策定

訓練計画の策定対象者:指揮者

訓練計画の策定→訓練の実施→実施結果の検証というサイクルを繰り返し行うことで災害に対する危機管理も十分になされ、又有事の際は全ての機械器具の操作が出来るようにすることも、災害時の迅速な行動につながるものと確信します。訓練を効果的に行うためにも、事前に十分時間をかけて話し合い、訓練計画を立てましょう。

訓練計画

訓練指揮者・隊員共通

(1) 訓練の内容に応じ、駆け足、柔軟体操等の準備運動を実施する。

(2) 服装及び個人装備の着装を点検する。

(3) 訓練指揮者は、隊員が訓練内容を理解しているか確認し、必要に応じて実技の展示、指導を行う。

(4) 訓練指揮者は、隊員の顔色、挙動等を観察し、隊員の健康状態を把握するとともに、訓練の実施に支障があると認めた場合は、参加させないか又は必要な指示を行う。

(5) 隊員は、それぞれが使用する資機材を自己の責任において点検する。

(6) 隊員は、健康状態が悪い場合は、訓練指揮者に申し出て、その指示に従う。

(7) 訓練実施中に緊急事態が発生した場合の合図、連絡方法等について確認する。

訓練計画

(1) 訓練の目的を明確にする。

(2) 訓練種目の選定に当たっては、団員の技術、能力等を把握し、これに応じた種目を選定する。

(3) 訓練場所(施設)の選定に当たっては、事前に調査点検し、訓練内容に応じたものになるよう整備する。

(4) 訓練種目、内容に応じた資機材を選択する。

(5) 訓練実施隊及び実施団員の範囲を明確にする。

(6) 同一訓練を長期にわたって実施する場合は、目的達成に向けて訓練期間を分けて段階的に実施するように計画する。

(7) 訓練実施に伴う危険要因を予測し、安全管理計画の一部として作成する。

安全管理計画

(1) 訓練の規模、内容を考慮した安全管理体制を確立する。

(2) 大規模の訓練の場合で、数種の訓練を混合して実施する時は、種目ごとに計画を作成する。

(3) 気象条件、訓練環境に応じた安全確保対策を講じる。

訓練の進行

訓練目標

(1) 訓練目標の設定に当たっては、過去の災害事例を通じて各種災害の状況を分析し、あるいは地域特性による災害を予測し、その災害の状況に応じた訓練の目標を立てる。

(2) 隊を構成する団員個々の性格、知識、技術等を把握し、隊の活動能力を的確にとらえて錬成目標を定め、これを訓練の重点とする。

(3) 訓練体系を個別訓練(個人訓練)、部分訓練、基本訓練、活動訓練、総合訓練に分類し、練度に合わせ、順次高度の訓練目標を設定し、訓練を進行する。訓練場所及び時間

訓練場所の選定

(1) 訓練種目に応じた場所を選定する。

(2) 場所、施設の安全性について十分確認する。

(3) 訓練目的、団員の技量に応じた場所を選定する。

訓練時間の設定

(1) 想定内容に適当な訓練時間をもって訓練を実施する。

(2) 自己隊の基本的な活動を主体とした基本訓練は、短時間でも毎日実施する。

(3) 訓練指揮者は、訓練の内容に応じて適宜休憩を設けるとともに、各団員の顔の表情、顔色及び動作をよく観察して疲労の度合い等を把握し、必要に応じて適度な休憩を与える。

(4) 夜間における災害発生に備えた訓練も実施する。

基礎的技術の不足は、重大事故の要因ともなるため、基礎的動作や基本訓練の初期段階においては、迅速性よりも安全・確実な行動を習得させる。

訓練の実施手順

個別訓練(基礎知識と行動)

個別訓練は部隊活動の基礎をなすものであり、まず活動技術の主要素である個人技能(知識)を錬成し、併せて隊活動における自己の任務と責任を理解する。

基本訓練(単隊による基本訓練)

【ポンプ車操法訓練】

基本訓練では、自己隊の基本的な活動を主体とした訓練とし、各団員間の任務分担の自覚と連携、行動、操作技術を習熟する。

活動訓練(単隊による応用訓練)

活動訓練では、自己隊の任務遂行及び他隊との連携要領並びに各種資機材の活用等による複合的な活動技術を習熟する必要がある。

熱中症対策

(1) 熱中症及びその対処法に関する知識を団員間で共有する。

(2) 平素からこまめな水分摂取に配慮する。

(3) 訓練時においても水分摂取ができるよう環境を整備するとともに、塩分の摂取にも配慮する。

(4) 必要に応じて休息をとるなどして、風通しのよい涼しい場所で防火衣や保安帽の離脱を行い、防火衣内等に蓄積された熱を外気に放出させ、身体を冷却する。

(5) 事前の体調管理を徹底し、体調不良の団員は訓練への参加を控える。

危険予知訓練

(1) 消防活動や訓練・演習を描いたイラストシート(訓練シート)を使用する。

(2) 消防活動や訓練・演習等の中に潜む危険要因とそれらが引き起こす現象を対象とする。

(3) (2)の現象について、小隊等の単位で話し合い、考え合い、理解し合う。

(4) (3)の結果、危険ポイントや重点項目を唱和したり、指差呼称で確認する。

(5) (1)~(4)を通じて、行動する前に安全を先取りする。

指揮者の心構え

(1) 団員の安全を確保することは、指揮者の最も重要な任務であり、指揮者は、団員の活動の安全について、極めて高い責任を負う。

(2) 下命に際し、常に危険性に配慮するとともに、団員の活動環境を把握して、危険性の事前排除に努める。

(3) 常に各隊の安全確保を最重視し、安全基準違反は絶対に認めないという確固たる姿勢を持ち続ける。

(4) 訓練における慣れやマンネリを除去し、常に消防活動には危険が伴うことを団員が認識できるよう、訓練内容を工夫する。

(5) 隊の安全が常に図られるよう、安全管理に関する事前命令(ルールの徹底)により、団員の意識を統一し、その命令に基づいた行動が常にとられるよう習慣化しておく。

火災防ぎょ訓練対象者:全団員

使用資機材
筒先・ホース・ホースカー・ポンプ車・吸管・とび口

筒先操作訓練

訓練の内容

筒先操作訓練は、消火する対象物に放水するため、取手、背負いひも及び可変ノズルのついた筒先を使用した筒先の背負い方、降ろし方、結合、離脱、基本注水姿勢、注水姿勢の方向、位置、注水形状の変換、筒先補助、筒先員の交替及び収納等、筒先を操作する一連の訓練である。

安全管理のポイント

筒先

(1) 筒先背負いひもの長さは、訓練中に筒先がはずれたり、背負う時に支障のないようあらかじめ調整する。

(2) 筒先を背負う時及び降ろす時は、足下に落とさないようにする。

(3) 筒先操作を行う時は、周囲の安全を確認するとともに、筒先を自己の身体にぶつけないようにする。

(4) 筒先とホースの結合は完全に行い、離脱及び緩みのないよう結合状態を確認する。

(5) 筒先操作において移動する時は、つまずきや転倒に注意する。

(6) 筒先とホースを結合、離脱し又は収納する時は、無理な姿勢や腰に負担のかかる動作をしないようにするとともに、指を挟まれないようにする。

(7) 筒先を保持する時は、体重を前方に置くように前傾姿勢をとり、放水圧力による反動力に耐えられるようにする。

(8) 筒先は安定かつ前後左右に移動しないように腰をおちつけた姿勢で保持する。

(9) 筒先員及び補助員は注水の状況に応じた安全確実な注水姿勢(基本注水姿勢、折ひざ注水姿勢)を整える。

(10)放水中は、周囲の状況に配意して注水するとともに、足下が濡れて滑りやすいことがあるので足下の安全を図る。

(11)筒先員と補助員が注水方向及び注水位置を変換する時は、注水目標を定めた後、足下の安全を確認しつつゆっくりと連携動作を行う。

(12)注水形状を切り換える時は、筒先を脇に抱え込むように確実に保持し、徐々にノズルの操作を行う。

(13)筒先補助員が持ち場を離れる時は、必ず筒先員の確認呼称の後に動作する。

(14)筒先員が一人で放水操作する時は、筒先圧力がかかり過ぎないようノズルの調整又は背負いひもの横かけ等の処置をとる。

(15)筒先員が交替する時は、必ず操作員相互が確認呼称を行い、安全・確実に連携動作を行う。

■ヒヤリハット事例

[1] 水圧で分岐まで送水し、その後一気に分岐を開放してしまい、分岐から先のホースに急激に水が流れ、ホースや筒先が暴れ、周囲の隊員に衝突しそうになった。

[2] ポンプ車送水圧力の急激な上昇により筒先員が飛ばされ、転倒した。

[3] 放水している筒先前を横断したため、放水が顔面を直撃した。

▲事故事例

-1- 筒先圧力が上がり、筒先に振られ、転倒し後頭部を負傷した。

-2- 機関員の誤操作により放水隊員が反動力に耐えることができず、筒先が顔面を直撃し、負傷した。

-3- ウォーターハンマー現象が発生したため、筒先に圧力が集中し、筒先が離脱したことにより左眼瞼部を負傷した。

手びろめによるホース延長操作訓練

訓練の内容

手びろめによるホース延長操作訓練は、消火する対象物に放水するため、二重巻きホース又は折りたたみホースを使用したホースの延長を主とするホース搬送、延長、結合、離脱及び収納等、ホース延長を操作する一連の訓練である。

安全管理のポイント

ホース展張

かけ足によりホースを搬送、延長、収納する時は、周囲の状況に配意するとともに、つまづきや転倒に注意する。

(1) ホースを搬送する時は、金具の垂れ下がり、ホースの解け等により金具を身体にぶつけないよう金具又は金具近くを確実に保持する。

(2) ホースを延長する時は、ホース本体部分を持ってひろげると、金具の跳ね返りがあるので、金具を確実に保持して行う。

(3) ホースの結合は確実に行い、離脱及び緩みのないよう結合状態を確認する。

(4) ホースを延長、結合、離脱、曲折部修正及び収納する時は、指を挟まれたり、腰に負担のかかる無理な姿勢、動作をしないようにする。

(5) ホース延長は、目測を誤らないようホースの長さと距離を十分考慮してホースをひろげ、結合時後方に引かれて、不安定な姿勢にならないようにする。また、ホースを引っ張って結合する時は、お互いに合図を行い、安全を確認する。

(6) ホースの延長は、よじれ及び蛇行のないようにし、送水時におけるホースの跳ね上りによる受傷を防止する。

(7) 建物の壁体等を利用したホースの吊り上げ、吊り下げ延長時及び収納時には、誘導ロープを使用するとともに、結着を確実に行い、途中階のガラス等に接触させないよう上下の連絡を密にする。

■ヒヤリハット事例

[1] 機関員が急激に送水したため、右脇に抱えていたホースに水が乗り、抱えていた残りホースにはじかれたため、転落しそうになった。

[2] ホース延長のため道路を横断しようとしたところ、側方から来た車両と衝突しそうになった。

[3] 機関員が放水を開始したところ、結合したはずの部分からホースが外れ、反動力によりホースが暴れ、近くの隊員が負傷しそうになった。

▲事故事例

-1- 車両のポケットからホースを地面に降ろし、右脇にホースを抱え延長しようと踏み出したところ、左足のアキレス腱を負傷した。

-2- 手びろめ延長し、三連はしごを使用して訓練塔2階ベランダに進入後、水の乗ったホースを引き上げ中に腰部を負傷した。

-3- 地上部分に置いてあるホースを中腰の状態で抱えたところ腰部を負傷した。

-4- 屋外階段においてホース延長訓練中、屋上入口付近で水の乗ったホースを引き上げようとしたところ、階段で足を踏み外し左足首を負傷した。

ホースカーによるホース延長操作訓練

訓練の内容

ホースカーによるホース延長操作訓練は、消火する対象物に放水するため、ホースカーを使用したホースの延長を主とするホースカーの操作並びにホース搬送、延長、結合、離脱及び収納等、ホース延長を操作する一連の訓練である。

安全管理のポイント

ホースカー

(1) ホースカーにホースを積み込む時は、ホース延長時における金具部分の跳ね上り及び垂れ下がりによる受傷を防止するため、金具部分が交互になるようにする。

(2) ホースカーを車両から降ろす時は、車両後方及び下方の障害物の有無を確認し、衝突を防止する。

(3) ホースカーを車両から積み降ろしする時は、操作員はあらかじめ定められた役割に応じて操作を行い、車輪がレールにかみ合っているか否かを確認し、脱輪しないよう操作員が呼吸を合わせ、確認呼称しながら行う。

(4) ホースカーを車両から降ろす時は、ふくの部分を両側より両手で確実に保持し、ホースカーの車輪を回転させずに、いつでも停止できる体制でずらしながら降ろす。

(5) 油圧装置(パワーゲート機構)を装備している車両からホースカーを積み降ろしする時は、テールゲート(リフター)等が完全に降りた後に行う。

(6) ホースカーを車両から積み降ろしする時は、レール又は引出枠に足をとられないようにする。なお、足の位置を移動する時は、特に注意する。

(7) ホースカーを車両から積み降ろしする時は、レール、止め金、えん木の折りたたみ部分、テールゲート(リフター)等で手足を挟まれないようにする。

(8) 後方の操車員が余裕ホースを確保する時は、ホースカーに引きずられないように確実に保持する。

(9) ホースカーによりホースの延長及び収納を行う時は、ホースの操作に気をとられ、つまずいたり転倒しないよう注意する。

(10)ホースカーをえい行する時は、前操車員は前方、左右及び足下を注視し、ホースカーにかかとをぶつけないようにするとともに、常にブレーキ操作のできる体勢で行い、後操車員はホースカー積載の筒先、ホース結合部分等の器具の落下を防止する。

(11)傾斜路においてホースカーをえい行する時は、前操車員及び後操車員は相互に連携し、積載ホースの落下や過度の加速に注意する。

(12)電動ホースカーを操作する際は、前進・後退のスイッチの誤操作に注意する。

(13)ホース延長は、よじれ及び蛇行しないようにし、送水時における跳ね上りによる受傷を防止する。

(14)ホースの引き出し、離脱、曲折部修正及び収納時に指を挟まれたり、無理な姿勢動作をしないようにする。

(15)新しいホースは柔軟性がないこともあるため、余裕ホースを確保する時は、慎重に展張する。

(16)ホースカーを一時停止させる時は、必ず支柱を立てる。

(17)ホースカーを積み下ろした後のレールは、速やかに収納する。

■ヒヤリハット事例

[1] ポンプ車のパワーゲートによりホースカーを降ろす時、ホースカーの地面に接地する部分を誤って持ち、降ろしたため、地面とホースカーの間に指を挟みそうになった。

[2] ホースカーを降ろす時、ポンプ車のパワーゲートの架台からホースカーが外れ、地上に落下した。

[3] ホースカーを降ろす時、ホースカーの上わく部分がずれ落ち、近くにいた隊員の足が挟まれそうになった。

▲事故事例

-1- 隊員相互の連携及び確認呼称が不足していたため、ホースカーが急発進し、体勢が悪い状態から進行を止めようと足を踏ん張ったところ、右足首を負傷した。

-2- ホースカーをえい行していたところ、ホースカーの胴体部と地面の間に足を挟まれ、右足中指を負傷した。

-3- ホースカーを予想以上に加速させたため、ブレーキが間に合わず、操作していた隊員の足に接触し、転倒したことにより負傷した。

-4- ポンプ車パワーゲートの架台中央部取っ手の収納延長線下部と、ホースカー収納時のスタンドを固定する突出部に左手小指を挟み負傷した。

吸管操作訓練

訓練の内容

吸管操作訓練は、ポンプ車又は小型ポンプに積載された吸管を消火栓、防火水槽、河川等の水利の状況に応じ、伸長、投入及び収納する等、吸管を操作する一連の訓練である。

安全管理のポイント

吸管操作

(1) 水利部署する時の車両の位置は、資機材の取り出し、吸管伸長及びホース延長等消防活動の障害とならない場所を選定する。

(2) 自然水利を使用する時は、水利と車両との間隔に注意し、転落を防止する。

(3) 吸管を伸長及び収納する時は、吸管止め金に手を挟まれないようにする。

(4) 吸管を伸長及び収納する時は、ストレーナー部分が他の操作員に衝突したり、落ちないように確実に手渡す。

(5) 吸管を伸長及び収納する時は、腰に負担のかかる無理な姿勢動作をしないようにする。

(6) 吸管を伸長及び収納する時は、ねじれ、跳ね返りにより吸管が身体に接触しないようにする。

(7) 消火栓及び防火水槽のふたは、転落防止のため、吸管伸長後に開ける。

(8) 消火栓及び防火水槽のふたを開閉する時は、開閉器等がすべり又は離脱し、手足を挟まないようにする。

(9) 消火栓及び防火水槽のふたを開閉する時は、ふたを水平に移動できる程度に持ち上げて、安全な位置に置く。

(10)消火栓及び防火水槽のふたを開閉する時は、無理のない姿勢で行い、急激に持ち上げない。

(11)転落危険のある自然水利を使用する時は、命綱で身体を確保して吸管投入及び引き上げ操作を行う。

(12)吸管を操作する時は、消火栓及び防火水槽のふた、吸管及び吸管ロープ等でのつまずきや転倒を防止する。

(13)消火栓のスピンドルを開放する時は、水の急激な吹き出しによる危険を防止するため、ゆっくり回す。

(14)機関員は、筒先部署、延長ホースの本数を考慮し、筒先員等の安全を確保するため送水圧力に注意するとともに、放口は急激に開放しない。また、送水中は、絶えず計器類を注視する。

(15)ポンプの水抜きは、付近の安全を確認した後に行う。

(16)消火栓及び防火水槽のふたは、吸管を引揚げた後、直ちに閉めて転落を防止する。

(17)吸管を消火栓から離脱する時は、吸管内部の圧力が完全に抜けたことを確認した後に行う。

■ヒヤリハット事例

[1] 吸管収納時に2名のうち1名が手を吸管から放したことにより、媒介が遠心力によって回転し、付近で作業していた隊員の頭部を通過して地面に落ちた。

[2] 消火栓から吸管を離脱する際、圧力が完全に抜けないうちに離脱したため、吸管が勢いよく外れた。

▲事故事例

-1- 吸管を消火栓から離脱できず、吸管を右脇に抱え込み角度を変えながら離脱用綱を引いたところ、吸管が勢いよく外れ、吸管の結合部が左手に直撃し、負傷した。

-2- 防火水槽のふたを開けた後、吸管操作中、ふたの開放に気付かず、片足を突っ込み転倒、負傷した。

-3- 水利部署後の吸管伸長時、吸管の先端部が後方の乗用車の側面に接触した。

とび口操作訓練

訓練の内容

とび口操作訓練は、災害現場において、破壊器具又は救出補助器具等として使用するため、ポンプ車等に積載されたとび口の搬送、かまえ及び収納等、とび口を操作する一連の訓練である。

安全管理のポイント

鳶口

(1) とび口を車両に積み降ろしするためにステップに乗り降りする時は、つまずき、転倒等に注意する。

(2) とび口を車両に積み降ろしする時は、止め金に手を挟まれないようにする。

(3) とび口は、とび先を前方の下に向けて搬送する。

(4) とび口搬送中は、くぼみ等につまずき、転倒しないよう注意する。

(5) とび口を操作及び搬送する時は、周囲の人や障害物の安全を確認する。

▲事故事例

-1- とび口により窓を破壊していたところ、欠片が襟元から入り、熱傷を負った。

-2- とび口により天井部分を剥した際、襟としころの隙間に燃焼物が入り、熱傷を負った。

消防ポンプ操法訓練対象者:全団員

使用資機材
・ポンプ車 ・ホース、吸管等の積載品

意義及び目的

消防操法は、施設、設備及び人員を活用して災害等を防御、軽減するため、消防吏員、消防団員が消火技術の向上並びに初期消火のため必要な技術を身に付け、いかなる状況下においても、迅速、確実、かつ安全に行動できるように、主要な消防用機械器具のうち、特に反復訓練の必要なものを選定してその操作及び取扱いの基本を定めたものである。さらに、操法を通じ消防人としての心構えを培い、消防活動に必要な「心・技・体」の基本を養うものである。

ポンプ車操法訓練

訓練の内容

ポンプ車操法訓練は、ポンプ車を使用して指揮者以下全隊員が任務分担に基づいて行う筒先操作、手びろめ又はホースカーによるホースの延長及び吸管操作等、ポンプ車操法に係る一連の訓練である。

安全管理のポイント

ポンプ車操法1

(1) 訓練開始前に入念な準備運動を実施するとともに、水分補給を行い、体調管理に十分留意する。

(2) 夜間に訓練を実施する場合は、訓練に必要な照度を確保する。

(3) 車両のドアは確実に閉めてロックする。

(4) 隊員は、指定の位置に乗車して手すり等の固定物を握り、乗車の合図を確実に行う。

(5) 指揮者は、隊員の乗車状況を確認した後、発進の合図をする。また、機関員は、指揮者の合図があるまで発進しない。

(6) 走行中は、機関員のみでなく、指揮者及び隊員も一般車両、歩行者及び周囲の状況に注意する。

(7) 車両を停車させる時は、指揮者は早めに合図する。また、機関員は、水利部署付近へ到着した時は徐行運転し、急停車しない。

(8) 車両を停車する時は、傾斜及び軟弱な場所を避けて停車し、制動装置を作動させる。また、車輪止めを確実に使用し、その際手を挟まないようにする。

(9) 下車する時は、指揮者の指示で周囲の安全を確認した後にドアを開ける。

ポンプ車操法2

(10)下車する時は、足下に注意し、ステップを利用して降り、飛び降り等の危険な動作はしない。また、着衣が積載物等に引っかからないよう周囲を確認する。

(11)車両の誘導は、周囲及び足下の安全を確認しながら手信号、警笛等を用いて行う。また、機関員の視野を妨げる位置及び車両の直前、直後の位置では誘導しない。

(12)操作を開始する時は、吸管伸長、ホース延長等の行動が競合するので、隊員同士、車両及び資機材等との衝突を防止する。

(13)使用資機材を車両に積み降ろしする時は、無理な姿勢、動作をしないで相互に合図しながら行動し、危険を防止する。

ポンプ車操法3

(14)訓練中は、周囲及び足下の安全を確認し、吸管、ホース等によるつまずきや転倒を防止する。

(15)訓練中は、迅速な操作の中にも確実性を保持する。なお、動作の区切り、移行及び方向変換する時は、特に注意する。

(16)訓練中は、適宜休憩時間を確保し、気温等の状況に応じて水分・塩分補給を行う。

(17)ホースを延長し、又は資機材を搬送する時は、周囲の安全を確認し、隊員同士の衝突を防止する。

(18)余裕ホースは、危険防止のためポンプ及び筒先側に確保する。

(19)ホースを延長する時は、周囲の張り出し物等に接触させないようにする。

(20)機関員は、原則として伝令の伝達を受けてから送水する。

(21)機関員は、2口放水中に1口を停止する時は、ポンプ圧力を調整する。

(22)使用資機材は所定の位置に積載し、止め金をかける。また、やむを得ず所定の位置以外に積載する時は、ロープ等で確実に固定し、落下を防止する。

※ 筒先操作、手びろめによるホース延長操作、吸管操作及びとび口操作に関する安全管理のポイントは、該当する訓練の項目を参照すること。

■ヒヤリハット事例

[1] ホース延長時に全力で走り、ホースの長さ以上に展張しようとしたため、ホースに後ろ向きに引かれ、転倒しそうになった。

[2] 敏しょうかつ節度のある急激な動きにより、左足を負傷しそうになった。

[3] 伝達又は資機材搬送時において、濡れていたマンホール上を通過した際、転倒しそうになった。

▲事故事例

-1- ポンプ車から下車するため、片足を着地した際、足首を負傷した。

-2- ポンプ圧力計の故障と機関員が急激に圧力を上げたこと及び筒先員の保持固定不足により放水したため、筒先が振られ、放水が審査員の目に直撃し、負傷した。

-3- 充水されているホースを踏み、右足首を負傷した。

-4- 手びろめホース延長後、伝令として方向変換した際、左足首をひねり負傷した。

-5- 気温が高い日に訓練を実施したところ、熱中症になり、気分が悪くなった。

【参考文献】
1 財団法人消防科学総合センター 「安全管理」
2 財団法人東京連合防火協会 「安全管理―受傷事故の科学的分析と再発防止―」東京法令出版株式会社
3 財団法人消防科学総合センター 「消防訓練」
4 財団法人東京連合防火協会 「訓練指導マニュアル―訓練指導者が求める実用知識―」 東京法令出版株式会社
5 消防庁 「警防活動時等における安全管理マニュアル」
6 消防庁 「熱中症対策リーフレット」
7 消防庁 「消防活動における安全管理検討会報告書」